送電線・通信鉄塔の組み立て工事、部材交換、部材改造
CONSTRUCTION
わたしたちの生活に欠かせない電力と情報。これを皆さまにお届けするためには、鉄塔を使って電力や電波を送っています。 送電・電波鉄塔の建設は、大きく鉄塔基礎工事と鉄塔組み立て工事に分かれています。鉄塔基礎工事は深さ約30mと地下深くまで掘削し、組み立て工事は地上から平均約80mと高いところでの作業になります。このように危険をともなう作業が多いので、現場はいつも整理整頓。安全性と施工スピードを心がけ、どの現場でも常に“キレイな現場”にするようにしています。
電気をみなさまのご家庭にお送りするために、発電所と変電所、または変電所と変電所の間を結んでいる鉄塔を組み立てます。 また、携帯電話などの電波を届けるための無線鉄塔もわたしたちが手掛けています。 このように生活に欠かせない電力は大量かつ高電圧であるため、鉄塔も高い技術と安全性が求められます。 また、情報社会では欠かせない携帯電話などの電波は、24時間365日途切れることがないように、鉄塔も正確で信頼の高い技術が求められます。
鉄塔の建設は大きく基礎工事と組み立て工事にわかれます。 基礎工事は鉄塔の脚を支える基礎をつくります。 台風や地震などの自然災害で鉄塔が倒れることがないよう、安全性の高い強固な基礎をつくります。 平坦な場所だけでなく、ときには傾斜が急な山林など、難しい場所に建てることもあるため、基礎づくりは重要な工程となります。
掘削形状は、電圧、角度、資質、地形等によって異なりますが、一般に4箇所(脚)をパワーショベル等の機械や人力で掘削します。また、基礎の形状により逆T、深礎、マット、鋼管杭などの種類があり、1脚あたりの深さは30m位までになります。
掘削が終わると、いかり材と呼ばれる鉄塔部材を連結するものを底に設置してから鉄筋を配していきます。
配筋をした後、型枠を設置し基礎材を入れ込んでからコンクリートを打設します。状況によってはコンクリートをヘリコプターやモノレールを使って運ぶこともあります。 コンクリートが固まると、掘削の際に掘り出した土を埋め戻して、基礎工事は完了します。
基礎工事が終わると、組み立て工事になります。クレーンで鉄骨部材を吊り上げながら積み上げるように組み立てていきます。 通常は移動式クレーンで鉄骨部材を吊り上げますが、足場が不安定であったり大型の移動式クレーンが入れないような場所では、クライミングクレーンを使用します。クライミングクレーンは鉄塔内部に設置され、鉄塔が組み上がるとともにクレーンも上に移動していきます。
施工する鉄塔の位置まで移動式クレーン車が入れる現場では、移動式のラフタークレーンを使用して鉄骨部材を吊り上げて組み立てていきます。
鉄塔の位置が山林であったり、車の入れないような場所では、クライミングクレーンを使って鉄骨部材を組み立てます。クライミングクレーンはテットの内部にクレーンを設置し、鉄塔を下から組み上げていくのに合わせて、クレーン部分の鉄柱も継ぎ足していくことで高くしていきます。
地上で組み立てられた鉄塔部材はクレーンにより吊り上げられ、高所で待ち構えている職人により、ボルトとナットで設置されます。最終的にはヒトの手によって取り付けられます。ボルトの締め忘れなどヒューマンエラーがおこらないような最善の作業フローで施工をしています。